シャフトモーターとは
シャフトモーターは、磁石を円筒状(シャフト)に構成したユニークな形状のコアレスリニア型モーターです。モーターはシャフト部とコイル部に分かれ、電流を流すことによってコイル部が非常に高速かつ安定した速度で動作を繰り返します。シャフト部(磁石)とコイル部は非接触で摩擦がないため、高速度、定速性、高精度に優れ、既存のリニアモーター製品の常識では考えられなかった性能を発揮しています。
動作原理
シャフト軸は磁石をN極同士、S極同士を接合した構造になっており、接合部から強い磁力線が発生しています。このシャフトを取り囲むコイルに電流が流れると磁界が発生し、フレミングの左手の法則により推力が発生します。この推力によって、コイル(可動部)が直動運動を起こすのです。(模式図1参照)

また、従来のリニアモーターと違い、磁石の磁束を360度無駄なく有効利用しているため、高い効率で大きな推力を生み出しています。(模式図2参照)

シャフトモーターの特長
シンプルな構造
- 磁石とコイルだけのシンプルな構造。
- 摩擦が発生しないためメンテナンスフリーであるほか、音がなく塵も発生しない。
- 効率が高く、短いコイル長で大きな推力を得られる。
高い精度
- 摩擦がないため熱膨張による誤差がない。
- ギャップの変動による推力の影響がない。
- コアレス構造のためコイルとシャフトとの間に吸着力がなく、動作ムラ(コギング)が発生しない。
- 非接触で駆動するため、ボールねじの隙間のような構造的な精度誤差(バックラッシュ)が発生しない。
簡単な組付けが可能
- コイルとシャフトとの間に吸着力がない。
- シャフトとコイル間のギャップも大きく、また偏心によっても推力の影響がない。
- 従来のボールねじシステムからのスイッチも容易。
- シャフト形状なので設計しやすく、組み立てやすい。
多彩な駆動方式
- パラレル、タンデム、マルチなどの様々な駆動方式に対応。(模式図3参照)
